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日本でもここだけの製法 泥を入れて作る雁皮和紙(がんぴわし)は名塩和紙の特徴 人間国宝  谷野武信

紙漉きの道具もすべて手作り

細かく裂いた雁皮(がんぴ)の皮

細かく裂いた雁皮(がんぴ)の皮

 雁皮(がんぴ)の皮をはぎ、細かく裂いた後、5時間ぐらいかけて炊いて原料が出来る。そこに、独特の泥を混ぜて、いろいろな色目の和紙を作る。


名塩の紙漉きは、『流し漉き』でなく『溜め漉き』

『漉槽(すきぶね)』の前にどっかり腰を下ろして、
重石を乗せて絞る

重石を乗せて絞る

『簀桁(すけた)』に『漉(すきす)』を乗せて漉く。漉きながら私たちと話をしながらも、同じリズムで作業を繰り返し、目はわずかのゴミも見落とさない。

『漉槽(すきぶね)』の横にどんどん重ねていって、あらかたの水を切る。
ここで下に落ちた水は、また次に紙を漉く時に使える
ように、下に水が溜まるようになっている。)「全部を新しい水にするより、この水を使った方がいいんです。」
またまた、ここでびっくり。本当に昔から、名塩和紙作りはエコだったんだ〜。

手作りの紙漉の道具達

手作りの紙漉の道具達



そうして水を切ったものを、今度は上に石を乗せてさらに水を切る。「ここにおいてある石を少しずつ乗せていって、
一昼夜絞った後イチョウの板に張って天日干し
にするんです。少しずつ絞らないといけないので、石を乗せるのは長年の経験です。」
かつての名塩銀行の通い袋

かつての名塩銀行の通い袋



一日に漉けるのは、頑張っても80枚から100枚。一年のうち、8月だけは紙漉きがお休み。

そんなときには、紙漉きの道具作りが仕事。「この『漉(すきす)』も全部手作りなんです。煤竹や矢竹を割って材料を作りますし、柿渋も自分で作ります。」

人間国宝の認定書

人間国宝の認定書

藩札をたくさん作っていたことで
「西の造幣局」
と言われた時もあった名塩。

明治の頃には、株式会社名塩銀行まであったという。
そんな名塩も、洋紙が入ってきて、だんだん和紙が廃れていった。

取材中に、100年前の藍色の和紙を見せていただいた。色も褪せていない、しみ一つない和紙だった。
この技術と伝統を守ろう・・・と、今、また若い人へと受け継がれていく。


掲載日:2009年4月18日

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