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講談はいわば人物伝。「私」が見てきたように語ります講談師 旭堂南陵さん

舞台に一人で座っての話芸という点でも、そのルーツも、落語と似ている講談。でも、落語に比べてあまりなじみがない、という人も多いだろう。講談という古典芸能を上方で守っているのが旭堂南陵さん。
「天命です」と言いきる講談師のお仕事や、ユニークな創作講談で活躍するお弟子さんたちの話、また自然保護運動などについてお話を伺った。


講談師  旭堂南陵さん
1949年、大阪府堺市生まれ。
現在、西宮市在住。
近畿大学卒業、大阪府立大学大学院修士課程修了。
近畿大学入学と同時に旭堂南陵(三代目)に師事し、1978年旭堂小南陵を襲名、真打ち昇進。
2006年、四代目「旭堂南陵」を襲名。
大阪芸術大学客員教授(芸術計画学科)、羽衣国際大学客員教授(放送メディア映像学科)のほか、人権集会などの各種講演、エッセイストや役者としても活躍中。
<著書>はこちら ⇒

お坊さんがルーツの講談と落語

「ころはげんきさんねん、みずのえさるどし、じゅうがつじゅうよっか、こうようの~(頃は元亀三年、壬申年、十月十四日、紅葉の~)」
講談についてあいまいな知識しかない私たちに、すぐ目の前で気軽に講談を聞かせてくれる南陵さん。

鍛え抜かれた声と、独特のリズムが、私たちをたちまち遠い時代のある町へ
と連れて行く。やがて主人公が姿形を現し、動き出す・・・。

「講談は講釈。講釈という言葉自体は聖徳太子の時代から出てきます。つまり、お坊さんの説教。経文を、どう講義してどう解釈するか、
講義・解釈するから講釈なんです
よ、もともとはね」

「でも、民衆にお経はこういう意味を持ってるんだと言ったって、興味を引かない。それで軍談(合戦話)をとり入れながら、お坊さんのおしゃべりがだんだん芸能化していくわけです」

「もう一方で、双子のようなものとして落語が生まれます。面白く笑わせながらいく技法。会話を仕込んでおいて、最後に落として笑わせるから落としばなし、つまり落語です。
講釈師も落語家もルーツをたどるとお坊さん
に行きます」

講談の性質を、南陵さんは関西のオバチャンの話し方のマネをして教えてくれる。
「昨日、家の中におったら、ドーンってものすごい音がしてん。びっくりして表に飛び出したら、乗用車同士がぶつかって白い煙が出てて、大変やったんよぉ。運転手さんが『気ィつけんかい』って、えらい怒鳴ってはるねん。こっちの人も負けてへんねん『そっちこそ信号無視したやろう』って」
「昨日、どこそこで、こんなことがあった、それでセリフの部分もある。でもセリフを言いながらでも
『私』というのがいつもおるんです
見てきたようなウソを言い、で『私』が見てきたのが、講談の話し方です」


    <著書>
  • 「明治期大阪の演芸速記本基礎研究」
  • 「よみがえる講談の世界」CD付・全三巻
    (「水戸黄門漫遊記」「安部晴明」「番町皿屋敷」)
掲載日:2009年2月8日

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