西宮流
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映画『種まく旅人〜みのりの茶〜』監督:塩屋俊

大手前大学の客員教授でもあり、西宮で撮影された映画「0からの風」や「ふたたび Swing me again」などを監督された塩屋俊監督の新作映画が3月17日封切られる。

映画『種まく旅人〜みのりの茶〜』監督:塩屋俊

塩屋監督のふるさと大分でたくさんの農家を取材して、お茶農家を通して日本の農業の姿を描いた作品。

九州出身の陣内孝則、田中麗奈、石丸謙二郎、長く農業に携わっている永島敏行も参加しているほか、吉沢悠、柄本明ら実力派俳優が、「私たちの命を支える第一次産業を応援する映画を作りたい。かっこいい農家を描きたい。」と言う監督に賛同し、映画が完成しました。
 
<映画『種まく旅人〜みのりの茶〜』公式サイトより>
 
 

京阪神では下記の3館で3月17日より上映されます。
大 阪 シネ・リーブル梅田 3/17
京 都 T・ジョイ京都 3/17
神 戸 109シネマズHAT神戸 3/17

塩屋監督舞台「HIKOBAE」の上演でニューヨークにおられる塩屋監督から、西宮の皆さんへメッセージが届きました!!<2012年3月6日>
 
 

「種まく旅人」は農耕民族である日本人の誇るべき産業、第一次産業の再生・復興を願い企画した映画シリーズです。僕は映画は世の中を変える事ができないが、若干の影響力は持つことはできるメディアだと信じています。

 

自分がその思いを強くした理由は、監督した「ゼロからの風」「ふたたび」~SwingMe Again~に有ります。
「ゼロからの風」は公開から既に5年も経過したにも関わらず、未だに全国の中学、高校を始めとする教育機関、飲酒運転撲滅を推進する交通安全協会等の自治体等でほぼ毎週上映が続けられており、先日も山形の中学校の二年生全員から感想文が担任の教諭を介して届き、生徒達の飲酒運転を起してはならないと願う気持ちが文章の端々から瑞々しく伝わって参りました。

 

又一昨年公開された「ふたたび」は各県の弁護士会やハンセンの元患者さん達の団体からの自主上映の申し込みが殺到しており、映画の寿命が長い事、映画が各団体に必要とされていることに驚きを覚えています。
つまりこれらの作品が僕に映画が社会に持つ可能性を教えてくれたと言っても過言ではありません。

 
 

百姓という言葉の語源は、百の仕事が同時にできる人、つまりエキスパート、匠を意味するそうです。日本中の各市町村にそんな匠たちが多くおられ、その方々が日本の農業を育み、発展させてきた事は紛れもない事実です。その匠たちの平均年齢が65.8才、平均年収が二百数十万円、減反政策に伴う耕作放棄地拡大等の複合的要因により、その匠たちが離農せざるをえない状況が深刻化しています。つまり担い手が育たない。この状況は看過できません。

 

農業をはじめとする日本の第一次産業に未来はないのか?そんな第一次産業がカッコいいと思ってもらえるような作品、危機的状況を笑い飛ばし、新たな提案が示唆できるような明るい人情劇、コメディが作れないかと着想しました。

 

第一話を故郷大分の茶畑からキックオフします。この第一話の編集の最中に東日本大震災が起こりました。被災した東日本の基幹産業は第一次産業です。つまり東日本の再生は日本そのものの再生が、この第一次産業の復興があって始めて成立できるものであることは、我々日本人のだれもが共有する認識だと思うのです。

 

その壮大なテーマに挑戦するには最低は10年は必要だと覚悟を決めております。一話の大分編は有機のお茶作りに挑む30代の女性がヒロインです。匠である祖父の茶園を孫娘が継いでいく話です。そして第二話を今現在兵庫県のある地区で構想開発中です。

 

何故兵庫なのか?理由は沢山有りますが、その主たる理由は、人に在ります。現在の自分の映像作家としてのスタンスを決めてくれた「ゼロからの風」「ふたたび」はまさに阪神西宮地区のコミュニティのバックアップがあって成り立ったものです。その最も豊かな人的支援を頂ける環境下で、次回作を漕ぎ出そうと思います。期待してください。
そして先ずはこの「種まく旅人」第一話~みのりの茶~を応援してください。見渡す限り緑の茶畑で繰り広げられる人情喜劇をとくと楽しんで下さい。

 

劇場から出てくる皆さんの顔が「ホッコリ」なっている事を願って。

 

「種まく旅人」監督 塩屋 俊

 

 

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