運転技術向上部門の設置及びトラックの動態管理・車両管理システムにより収集した情報を活用したドライバー教育プログラムの実施
1971年の創業以来、チルド食品及び冷凍食品の専門輸送を行っています。温度帯 が異なる商品を同時輸送することができる「TWINCOLD(二層式)」をいち早く導 入し、多様なニーズに対応すると共に安全な運行と確実な配送で日々荷物を運んで います。
また、すべての車両に設置されたデジタルタコグラフと連動したドライブレ
<取材記事>
「弊社はもともと洋菓子メーカーの配送部門から独立した会社です。食品の配送一本でやってきました。」と二代目の吉田慎太郎社長。
運送業・・・と一口に言っても、運ぶものによって全く異業種というほど違うのがこの業界の特徴だという。例えばトラックのような、いわゆる平ボディのものと箱型の車では荷卸し作業などが全く変わってしまう。そうなると、運ぶという言葉は同じでも異業種と言えるほど違うと言う。
ヨシダ商事運輸は洋菓子の配送が中心であったことから、創業当初より冷凍や冷蔵での搬送を効率よくするために様々な工夫も重ねてきたという。それが「TwinCold」という二層式のトラックの開発に繋がった。
「今でこそ、この方式が普通になりましたが、弊社が先駆けて取り組んできました。目の前の業務をいかに効率よくこなせるか・・・ということだけで開発しました。」
二層にするための間仕切りを少し工夫するだけでもいろんな困難があったようだ。こうして食品を運ぶためのコスト削減、輸送時間の短縮につなげてきた。
現在約140名の運転手と同じくらいの数のトラックを保有しているヨシダ商事運輸。
「全国の運送業の中でも、100台以上の車を持っている会社となるとほんの僅かになります。」
そしてこの業界、慢性的に運転手不足の悩みを抱えていると言う。
「弊社もずっと、中途採用をしてきましたが、ここ数年前から新卒採用に切り替えてきました。不安がいっぱいだったのですが、思ったより反応が良かったんですね。」
新卒採用に切り替えたことで、世間からの目も改めて知るようになった。例えばトラック業界が出している安全運転のGマークや健康経営優良法人の認定など、積極的にとるようにしてているという。「評価が大きく変わります。」
実は、吉田社長は、若い頃に20年ほど運転手としての経験があったという。
「他の会社に勤めて勉強する・・・という選択肢もあったのですが、その当時も運転手不足でした。ですから私はいつも急な対応要員でしたね。人が足らないところを埋めるのが私の役割でした。その時の体験が今、役立っているんだと思います。」
運転免許を持つ若者が減っているこのご時勢の中、新卒者を運転手に育てるのは、言うほどたやすくはない。
2年ほど前からは運転技術向上部と言う部署も社内に確立させ、摩耶埠頭には独自の教習コースを手作りし事故や危険走行時を再現したケーススタディを実施し、新人や既存のドライバーの安全運行の教育・指導に力を注いでいる。
これを支えているのが、すべての車両に設置されているデジタルタコグラフと連動したドライブレコーダーの四点式カメラ。
これによって詳細な運行状況がほぼリアルタイムで、本社で把握することができる。また、車につけているドライブレコーダーの映像から、リアルなケーススタディにも活用できる。
働きやすい環境作りと社員の健康意識の向上が働き方改革には重要と吉田社長は言う。
「例えば、健康診断100%を目指しています。早期治療と予防にもつながりますから。今後は人事評価に健康を取り入れることも考えています。」
働きやすい環境作りには、家族の存在が欠かせない。家族にお父さんの仕事に関心を持ってもらうことがこれからは重要になると吉田社長は考えている。
「ひょっとしたら時代に逆らって、昭和の頃にやっていた会社ぐるみのレクリエーションも必要なのかもしれないと思っています。」
株式会社ヨシダ商事運輸
代表取締役社長 : 吉田 慎太郎
住所:兵庫県西宮市鳴尾浜3丁目7-11
電話:0798-41-7666
ホームページ: http://www.yoshidashoji.co.jp/