【株式会社ウエダ、株式会社ユービーエム、株式会社ユーパワーロジ】
『運輸業界の先進事例となっている環境配慮型経営』
昭和43年創業以来、45年以上に亘って倉庫内仕分業の請負や運輸配送業を営んでいます。
物流業界で他社に先駆けて取り組んでいる環境配慮型の経営戦略により、コスト削減などの効率性の追求、環境経営を支える従業員の教育や自発性を喚起する社内表彰など、従業員のモチベーションの向上を図り、安全性・信頼性の確保や顧客からの高い評価を同時に達成しています。また、ウエダグループの省エネデータが物流管理指標として認知され、業界内でも高い評価を得ています。
委託された倉庫内作業の請負や運輸配送業務などのロジスティクス
西宮にあった吉原製油の物流会社として先々代が創業されたのが、ここ今津出在家の地。今では三つのグループ会社で社員460名、他に800名を超えるパート社員を抱える。
「最初は 食用油の入っている一斗缶を包装・荷造りをしていたようです。その後、世の中も大きく変化し効率を求められるようになり、お客様からの要望にどう応えるかが常に重要な課題でした。」
今、ウエダグループの根底に流れている「お客様に喜んでいただけるために・・・」という精神はここから培われている。そのためには品質・生産性の向上・安全対策などをテーマに、パートアルバイトを始め全社員が一丸となって日々改善提案が出てくる。
「ゴミ箱の置き場所などのほんの小さなことも含めて改善提案として上がります。毎月200件ぐらいの提案が出てきますが、それをまとめて職場単位の改善を作っていきます。」
そんな改善の積み重ねを、年に一度「理念大賞」「一営業所一物語」として発表し、優秀賞を表彰する仕組みも創設した。
表彰された社員は、表彰された誇りを持ってより高いところを目指して働く。小さな積み重ねが燃費の改善や作業効率のアップを実現し、ハイブリッド車の導入などのハード整備と共に環境に優しい会社として今では業界での牽引約となっている。
毎年、ウエダグループの会社スローガンが貼り出されるが、実はこれがとても長い。A4にびっしりと書き込まれている。
スローガンというには、長すぎませんか??と尋ねたら「短い標語より、文章にしたほうがみなさんにイメージとして伝わるんじゃないかと思っています。」これもトップの意気込みを、沢山ある営業所の全社員に伝えるための工夫。
「物流の現場では単純作業が多いのです。ですから仕事に誇りを持ってもらうためには、品質や効率の改善などの工夫が必要です。」
ある年のスローガンは「7分間の新幹線劇場に学ぶ」という題で、最後はこう結ばれていた。
・・・・私達ウエダグループも単に『物流センターで商品を仕分けし、店舗へ配送するだけの会社ではありません。』・・・昨年の暮れにはウエダグループだけで5万個のケーキの仕分け配送作業に携わりました。そしてこれら一つ一つのケーキは、家庭の食卓で待っている子供達やお母さん、お父さん家族の思いが込められた掛け替えのないものなのです。・・・そのケーキをお届けする会社・それがウエダグループなのです。
めざすのは『お客様第一主義』『従業員の物心両面の幸せ』『企業としての地域貢献』
そして、一番大切にしているのは『従業員教育』・・・会社を通して人間として伸びてほしいという。
三代目の勝嗣さんが社長になってユービーエムとして運送業を起こした時、父親からは大反対があった。
しかし固い信念で立ち上げ、乗務員には運転技術より人柄を重視して採用した。この運送部門立ち上げ後すぐに阪神大震災という大きなピンチに見舞われたが、それを乗り越えることができたのは、まさにこの乗務員(人)に助けてもらったと振り返る。
「一営業所一物語」という改善活動の発表の場など、人材育成に力を注いでいるのも企業の成長の主役は人材だという認識から。
今年「ウエダグループのフィロソフィ」という小冊子ができた。これまでのウエダグループの歴史を全社員が共有するとともに、困難に当たった時の羅針盤としてほしいという熱い思いがこもっている。