複合生産技術を生かしたワンストップ生産力
ものづくりのプロセスを最適にデザインすることで、高い生産性と高品質を実現しています。顧客からの要求に応じて、素材の選定から金型、工程設計、その他様々な技術をデザインし、自社で対応する気概と実行力により信頼を得ています。現在の主力製品に薄型TV用シャーシパネルがありますが、3軸ロボットとプレス接合技術などを組み合わせた複合技術や工程設計力により、海外生産品をしのぐコストパフォーマンスを実現し、年間100万枚規模の生産量にも対応しています。
西宮浜にある会社を訪ねてきた。
「あのぅ~、何を作ってらっしゃる会社なんでしょう???」工場のラインだけを見ていたのでは分からない。
「一言で言えば、建築関連の金物の製品の製作ですね。この部屋のブラインドも自社製品ですが、このようなブラインドや面格子、因幡電機産業さん向けの配管の化粧ダクト、そしてパナソニックさん向けの家電アルミ製品の加工組み立てなんかもやっていますよ・・・」
そんな岡田健社長の説明をお聞きしながら、まずは工場内を案内していただくことになった。
金属の製造加工の工場だが、本当にきれい。「効率的に生産を行うため、
自社開発設備とロボットを使って
います。」と説明を受ける。
最近は、ここでパナソニック向けの65インチ薄型テレビ用スタンドが、取説まで入れて梱包した製品として年間5万台ほど出荷されていくという。
また、パナソニック向けプラズマテレビのアルミシャーシも年間100万台ほど生産している。
「お客様からは、例えば、プラスチックもつけて欲しい、あの部品も一緒に組み立てて欲しいというように要望が出てきます。そんな
ニーズに応えて完成品として出荷できるのが強み
なんです。
完成品として出すために、ラインの生産性を上げるための
機械の技術力や管理能力を磨かねば
なりません。」
20代までは様々な仕事を経験したと話してくださった岡田社長のお話は楽しい。
「男は30からです~」と明るく笑っている。
日常の防犯と非常時の脱出機能と美観を兼ね備えたマンションなどの面格子やブラインド、そして事務所・展示場などに使われる光天井や光壁など、元々建材関係のものが多かったが、2000年に社長になった時、建材だけではダメだと思い現在の家電分野にもシフトしてきた。
「人が困っていること。
人が嫌がることをやれないといけない
と思います。中国に立ち向かうためにも様々な工夫をしています。」
人間の行う単作業の問題点を解決して、安心できるものを提供したい・・・と話す社長は、
人と人のコミュニケーションが大切
と続ける。
「コミュニケーションとは人間としての付き合いです。v今、企業のトップに立って思うのは、人にどれだけ喜んでもらうことができるかが大切だということですね。
自分の働きをどれだけ大切にすることができるか・・・。
自分が理解したら、人は変われるんですよね(*^_^*)」
「飛び込んでみるべき、チャレンジしてみるべき、そして続けること!!
大切なものは
①お客さまに対する
品質保証
②お客様に対する
納期
③最後は
価格
です。」
最後に、社長が一番見て欲しい・・・といわれた工場横のお稲荷さんにお参りした。「あそこはね、本当に汚かったんです。
いい製品はきれいな工場で出来る
と、あそこのゴミを整理してお稲荷さんをお祭りしました。それ以来、本当にあそこがどんどん美しくなるんです。以前もきれいだと自慢していましたが、その頃のことが恥ずかしいぐらいです。」
「いいものを作ろう。」という社員の気持ちがどんどん会社を変えていったのだろう。
高水準の日本の製品を支えている技術者集団だという強い気持ちが伝わってくる取材だった。
