株式会社コーナン・メディカル

優れた技術力(製品)

非接触式角膜内皮細胞撮影装置(スペキュラーマイクロスコープ ノンコンロボ)の開発

受賞内容

優秀な製品の提供により安全で健康な社会に貢献することを念頭におき、開発に取り組んでいます。非接触式角膜内皮細胞撮影装置は、白内障手術やコンタクトレンズ処方に際し、角膜(厚さ0.5ミリ程度)の内皮細胞膜の状態を検査するもので、検査者の力量にかかわらずボタンを押すだけでわずか数秒で計測でき、しかも非接触式で患者の肉体的負担も少なく感染症等に対しても安全です。光学技術・電子機械・制御技術を複合した高い技術力により開発されました。


「あったらいいな」を形にする、プロの素人集団



ノンコンロボシリーズ

ノンコンロボシリーズ

1947年に、カメラ好きの仲間が起業した会社。好奇心と素人ならではの「あったらいいなぁ~」を次々に形にし、レンズ付きフィルムや日付を入れるアイディアなど、様々なカメラの開発をしてきた。旧甲南高校(現甲南大学)の卒業生の集まりだったことから「甲南カメラ研究所」としてスタートした。そんなこともあって、阪神間に創業の地を求め、宮西町での立ち上げとなったという。

メディカルの分野に進出し始めたきっかけは??と問うと「カメラは眼の機能を果たすものですから…。」と池上社長が話し始めた。「眼底は唯一血管が直接見えるところなんですよね。その検査は虹彩を薬で広げて検査をしていたんですが、やはり患者への負担が大きい。そこで“無散瞳眼底カメラ”を開発したんです。」このライセンスをある光学機器メーカーが買い取ってくれた。こうして、甲南カメラ研究所は段々メディカルの分野へと進出していった。

“角膜内皮細胞”というのは、黒目の内側の細胞で、現在では脳細胞と一緒で再生しない細胞と言われており、この細胞を傷つけると失明に至る。しかし、このことが判明したのはまだ最近のこと。1970年にロンドン大学の教授が、その細胞に注目し、それを研究するための撮影機器の開発を日本の光学機器メーカーに依頼してきた。




受付にあったレンズの石

受付にあったレンズの石

日本でその開発のパートナーとなったのが、コーナン・メディカル。しかし角膜の内側の透明な内皮細胞をどうしたら撮影できるか・・・??メガネの汚れを見るとき、斜めから見たらよく見えるということがヒントになったそうだ。こうして、それまで着目されていなかった“角膜内皮細胞”の大切な働きが解明された。この撮影機器の開発によって、手術器械の技術革新が進み近視の矯正手術や老人性白内障の手術時の安全性も飛躍的に向上した。

最初は接触式だったが、1980年代にアメリカで問題になったHIVウィールスの騒動から、非接触式の機器の開発へと進化することになった。今回の受賞につながった「非接触式角膜内皮細胞撮影装置」はこうして出来上がった。今や国内外でトップシェアを誇る。「素人だから出来る事がいっぱいあるんですよ。あったらいいな…を形にするのは、専門家じゃなく素人なんです。素人は、分からないからチャレンジ出来るんです。当社に来ていただく方は、特別に専門家でなくてもいいんです。やる気のある人に来ていただきたいですね。何でもいい、一芸に秀でている人がいいですね。」

代表取締役社長 : 池上哲治さん

代表取締役社長 : 池上哲治さん

「ここ2~3年、景気が上向いてきたこともあって新卒の入社がないんです。勿論新卒だけにこだわらず、いつもやる気のある方を募集しています。」と池上社長。

自ら「ちっぽけな素人集団」と池上社長はおっしゃるが、私の目にはとてつもなく大きな会社と映った。たくさんの大学のある西宮。地元の学生がどれだけ地元の企業を知っているのだろうか??コーナン・メディカルの池上社長とお話ししていて、つくづくもったいない・・・と思った。

 

株式会社コーナン・メディカル 社屋
konanme-logo

住所:兵庫県西宮市宮西町 

電話:0798-36-3456

代表取締役社長 : 池上哲治

ホームページ:http://www.konan.com/

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