うちのウェブサイト、10年くらい前に作ったのを放置したまま……。なんか古臭くなってるのはわかるんだけど、どうしたらいいの?
今回は、そんな疑問にお答えする記事です。ウェブサイト、リニューアルしたほうがいいとは思うんだけど、どうしたらいいのかな……?とお考えの事業主さん、よかったら読んでみてくださいね。
目次
古いウェブサイトのデメリット
お察しのとおり、昔に作られた古いままのウェブサイトは、いろいろな理由でデメリットがあります。まずはその理由を挙げてみましょう。
古い技術で作られたウェブサイトは、SEO的に損をすることが多い。
検索エンジンは「正しい」HTMLで書かれたウェブサイトを好みます、とGoogleも明言しています。検索エンジンの進化により、新しい技術で正しく作られたウェブページはより評価される一方で、相対的に古いウェブサイトは評価が低くなる傾向にあります。
その昔、「正しくない」HTMLの書き方で作られたウェブページというのは、大手企業も含めわりとおおっぴらにありました。ウェブページを自由にレイアウトする技術が未発達だったため、そのための苦肉の策でした。
その代表格が「テーブルレイアウト」と呼ばれるものです。本来は表を描くための<table>タグを画面いっぱいに使うなどしてメニューの表示などをなんとか実現していたものでした。これはいまでは絶対にやってはいけない、化石になった技術です。
そのほか、スマートフォンやタブレット端末に対応したウェブサイトは、されていないウェブサイトよりも優先されることがわかっています。スマホのない時代に作られたウェブサイトはもちろん対応していないでしょうから、やはり検索エンジンには低く見られがちです。
「誰にでも使いやすいレイアウト」は、時代によって変遷します。
技術の入れ替わりが激しいウェブの世界。数年ごとに新しいタイプのレイアウトが生まれ、そんなデザインのサイトが増えると、人々の目もそれに慣れ。そんなサイクルが繰り返されてきました。「10年前、ウェブデザイナーに依頼してきちんと作ってもらったのに」というサイトも、それがいまでも誰にとっても使いやすいレイアウトであるとは限らないのです。
事業主さんからみれば、デザインがちょっと古臭いくらい、まぁちょっと恥ずかしいけど我慢すればえーやん、ってなものですが、実はこれは放置してはいけない問題です。訪問者の立場では、レイアウトが古臭いために「どこに何が書いてあるかわかりづらい」「欲しい情報が得られない」。ということは「この店、不親切なんじゃないの?」。そうやってお客様を遠ざけてしまうかもしれません。
ウェブデザインは、家具やポスターと違って「古いけれど素敵なデザイン!」というのは成り立ちにくく、新しい考え方のほうが圧倒的に得が多い世界です。もちろん、レイアウトをころころ変えるのが良いとは思えません。しかしながら、ウェブデザイナーが考えなければならない要点というのも、10年前といまではかなり変わりました。
ちゃんとお商売を考えて作られていますか?
士業の方やフリーランスの方によく見られたのですが、個人の趣味サイトのような内容と事業向けの内容をごちゃまぜにして掲載してあるようなウェブサイトが昔は多かった(というか、今もままある)ものです。
ウェブサイトを商売の一部として戦略的に使うという考え方は今では洗練されてきましたが、昔は「とりあえずホームページを作ればそれでよい」という感じで、商売にどう役立てるかという考えが薄いままで作られることが多かったのです。
ウェブを取り巻く環境は、10年前とは大きく変わりました。SNSの登場、新しいデバイスの登場、検索エンジンの変化、などなど。そんななか、取るべき戦略も変化してきました。昔のままの「とりあえずホームページ」では、たくさんの機会を逃してしまいます。
リニューアルより、ごっそり作り直したほうがいい。
このようにいろいろなデメリットのある古いウェブサイトは、そのままにしておくのはもったいない。何らかの形で、新しい技術に沿うように作り変えたほうが良いでしょう。
そして、古いウェブサイトを作り変えるときは、部分的なリニューアルよりも、抜本的に作り直すという考え方で挑んだほうがうまくいきます。
理由は、そのほうがより良くなる可能性が高いのと、手間が少なくて済む可能性が高いからです。
技術的な面では、10年前に書かれたコードに手を入れるというのは、技術者にとってなかなか面倒な仕事です。面倒な仕事ということは、金額も高くなりやすいということです。スマホ・タブレット対応のことを考えても、それも含めて最初からコードを書き直すほうがかんたん、という場合が多いです。
デザインの面では、色味やロゴマークは、お店・事業のイメージによるものですから、既存のものを踏襲するほうが良い場合が多いでしょう。ただ、送信ボタンや文字の配置の仕方といった使い勝手に直結する部分(インターフェイスといいます)では、10年前と現在では常識がかなり変わっていますから、それを念頭に全体を再デザインする必要が出てくることでしょう。
それからお商売の面では、もし既存のサイトが「とりあえずホームページ」型だったのなら、新たに今の経営戦略に沿うように計画を練り直してもいいでしょう。
ドメインはぜひ、そのままで!
さて、古いウェブサイトのデメリットをたくさん挙げましたが、ひとつだけ古いウェブサイトのメリットと呼べる部分があります。それは独自ドメインです。
ウェブサイトはごっそり作り直すことをおすすめしましたが、ただし独自ドメインをつけてある場合は、ぜひ、ドメインはそのまま利用してください!
なぜなら、SEO的にメリットがあると言われているから、です。検索エンジンは独自ドメインのついたウェブサイトを当然好みますが、長い期間存在するドメインのほうがより良い評価を受けることがわかっています。
会社やお店にとって、独自ドメインは看板や電話番号みたいなものです。開業して、独自ドメインを取って、なのに1ヶ月で廃業してしまったお店と、10年続いたお店では、どっちのほうが信頼が高い?って考えると、そりゃ決まってますよねって話です。検索エンジンの評価も、そういった点を反映しているものと思われます。
また、検索エンジンがあなたのサイトに対して持っている情報をリニューアル時に新しいサイトへ引き継いだり、という技術もありますが、それが効くのは基本的には同じドメインのときだけです。なので、独自ドメインだけは古いままで!大事に使ってあげてくださいね。
※余談。ドメインは古いほうがいい!ってことは、いま独自ドメインを持っていないならば、早急に取ったほうがいい、ってことでもありますネ。
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まとめ
この記事でお伝えしたかったことは、次のとおりです。
- 古い技術で作られていたり、古臭いレイアウトのままのウェブサイトは、お客様を遠ざけちゃうかもしれない。
- リニューアルするなら、まるごと作り直すほうがより良くなりやすい。ついでにお商売上の戦略も考えなおそう。
- 独自ドメインは古いままで大事に使おう!
それから、もうひとつ。「古いウェブサイト」には、昔作ったのがそのままという意味のほかに、じつはもうひとつ種類があります。
それは古い知識のままで作ってしまうということ。事業主さんが自分でHTMLを手書きして作るとか、昔馴染みのデザイナーさんに頼む、なんてときにこの問題が発生しやすいのです。
新しく作ったのに古いだなんて、これいかに!そんなことにならないよう、ウェブサイト制作のことはぜひ西宮流までご相談くださいね。