調査団 古文書班・161216・備中屋利助

今日は北口図書館で開催中の「西宮歴史”発見”物語」を紹介するニュースを
見た方が見学に来られましたので、広報活動として役に立っているようですね。

さて、この活動報告展示会場に展示している宗門帳ですが、以前このブログでも
紹介したことのある備中屋利助一家を追いかけたものになっています。
ブログに取り上げたのは判子が覚えやすくてたまたま目に留まったから
という理由だけなのですが、展示に使うことになり改めて確認してみると、
いろいろと移動などもあり興味深く見てもらえるかなと思います。

安政5(1858)年10月の借地宗門帳に名前があった備中屋利助一家ですが、
翌年3月に息子辰蔵が家出し9月に息子力松が四国巡拝の旅に出るなどで
家族も減ったからなのか、年度末の9月の追記に借家に引っ越しとあります。

安政6(1859)年10月からは追記通りに借家の分類のなかに名前があり、
翌年9月には母親けんが死亡しまた家族が減りました。

安政7(1860)年分の宗門帳は残っていないのですがたぶん変動はなくて、
文久元(1861)年10月の宗門帳の一番最後にあたる文久2(1862)年9月の
追記に息子力松が四国巡拝より帰郷として名前が加えられました。

1859年9月に旅立ち1862年9月に帰郷と丸3年不在だったわけです。
現代での歩き遍路は5~60日ぐらいと聞いたことがありますが、四国まで
行くのにも歩きが多いか船が多いかによっても日数が変わるとは思いますが
なんとなく一年がかりぐらいで帰ってこれるのではないかと思うので、
3年もかかるとなると他にどこへ行っていたんだろうと思ってしまいます。

 

-活動日2016.12.16.(金)  団員8名+学芸員1名 郷土資料館にて-

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