西宮の街道

第32回親と子の郷土史講座では 西宮の街道 を学ぶということで
上ヶ原小学校の西本先生と南甲子園小学校の松村先生に教えてもらいました。
<平成28年8月16日(火) 10:00~12:00>

(博物館実習の学生たちが記録写真を撮るなどお手伝いしていました)
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まずは残されている道標(道案内の石造物)を紹介しながら道筋をたどりました。
西国街道は京都から西へ大宰府までを結ぶ道で、西宮市内は報徳学園近くの
武庫川の髭の渡しから南西へ門戸厄神を通り昔はそのまま芦屋の打出のあたりまで
まっすぐ延びていたけれど、のちに南へ曲がって寄り道する新しい道(市役所筋)が
出来て、大阪と西宮を結ぶ中国街道(旧国道)と合流してから賑わいを見せる
西宮神社周辺を通るような道になりました。

西宮市北部の街道は南北をつないでいて、農業のできない冬の間に西宮神戸で
酒造りの仕事をする人たちが丹波但馬から南へ向かっていました。
なので篠山の民謡デカンショ節にも灘で酒造りをしたという歌詞があるそうです。

昔は時間をかけて歩いていたところも今は車で簡単に通れますが、道を通っての
いろいろな生活があったというしるしの道標などを探してみて下さい、ということでした。

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後半は先の話にも出てきた道標の拓本をとる実習です。
石を濡らして和紙を張り付ける湿拓(しったく)は、紙が破れないように文字の部分を
そっとへこませながら石に紙を張り付け、油分の多い墨を少しずつのせて、彫られた
文字が白く浮き上がるようにしていきます。

もう一つ挑戦した乾拓(かんたく)は、硬貨の上に紙を置いて鉛筆でこすって模様を
写すという遊びをした人も多いと思いますがその方法と同じです。
今回は木升に焼印で付けられた模様を写し取りましたが、クーピーペンシルという類の
色鉛筆が資料を傷つけたり汚したりする心配も少なくて適しているそうです。

うまくできないと言いながらも頑張って作業されていて楽しそうでした。

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親と子の郷土史講座とは、西宮市立郷土資料館の開館当初から毎年夏に
開かれていて、小学校5、6年生と保護者を対象にした 郷土史の講座で、
西宮市内の小学校の先生方が講師をされます。
http://www.nishi.or.jp/contents/0001981600040004800699.html

 

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