テクサジャパン株式会社[優良事業所顕彰]

高いところで工事する人のための手袋

技術力・研究開発力の優れた西宮の企業を応援する優良事業所顕彰。受賞企業を西宮流が取材しました。

優れた技術の応用力ニシノミヤ テック プライズ2016

工事現場で培われた経験やニーズを元に、独自技術を活かした製品開発

受賞事業所概要

平成19年創業後、電気・通信工事などを主要業務として行なっており、培われた技術経験から開発された製品は、工事をしているからこそ気づく、かゆいところに手が届く「ものづくり」となります。
特に、近年では、工事現場で起こりうる事故を未然に防ぐことを目的に、今まで不確実であった電気信号を伝送するケーブルの接続先識別作業を確実に行なえる「ケーブル識別表示器」や近年注目されているIoT技術を利用した「近距離無線識別装置管理システム」などの開発を重ねています。
同社は、「実践」の社是を持ち、施工のみならず、設計・積算などを一貫して業務を受けることができる実力と安心・安全への取り組み姿勢から、パートナー企業より感謝状が授与されています。


坂口哲哉社長
坂口 哲哉 社長

携帯基地局の新設工事や太陽光発電の工事がその業務の中心だったテクサジャパンが、2年ほど前から「ものづくり」の分野に進出しはじめた。
「ゆくゆくは、工事関係とものづくりが半々ぐらいの会社にしたいなと思っています。」という坂口哲哉社長は、3歳の時に扇風機を分解したことがあるという持って生まれた才能の持ち主。


特許のお話を聞く
特許のお話を聞く

「親が言うには、扇風機を分解したというんです(笑)。そのころの記憶はありませんが、小学校の高学年の時には線がないのに音が出るラジカセが不思議でしょうがなかったことを覚えています。その後は工業の電気系の学校に進み、電力系の会社に就職したのですが、自分が中間管理職になった頃、いろいろ疑問を持ち平成19年にテクサジャパンを創設しました。」
これまで携帯の基地局の設備工事は、基地の増設やデータ量の増大で急激に増えてきたという。「おそらくは、2020年の東京オリンピックまでがピークになるのではないでしょうか??そこで一旦インフラが整うのではないかと思います。」

もともと携帯基地局の新施設工事などがその業務の中心だった
もともと携帯基地局の新施設工事などがその業務の中心だった

そんな業界の先行きの見通しや、もともとの物作り好きな性格からか、2年ほど前から、これまでの工事をしている経験からこそ気づく、かゆいところに手が届く「ものづくり」に向けて、様々な特許を取ってきた。
サラリーマン時代にも「実用新案」などの経験があり、特許出願への敷居も低かったようで、最初は社長自らが考え試作してきたという。「今は3Dプリンターという便利なものがあるので試作品までは作れますし、工事をしている経験から作るものなので、テストマーケティングも自社で出来ますから・・・」

様々な開発は社長のアイディア
様々な開発は社長のアイディア

☆一番最初に特許を取ったのが「ケーブル識別表示器」
同軸ケーブルの新設・切替時に機器などへの接続間違いをLED表示で1発チェック。ケーブルの誤接続を誰でも簡単に防ぐことが可能になった。

☆その次に特許を取得したものが「クランプ型同軸ケーブルチェッカー(プロトタイプ)」
前準備不要で機器に固定されたケーブルの識別が可能で、ケーブルを抜くことなく識別し通話することも可能になる。
どちらも、現場で神経を使う工事をしていた経験から生まれた物。まさに「かゆいところに手が届く」商品と言えるが、実はこれ以外にも開発中の商品は多い。

物の落下防止の「フォールバッグ」や取り付け時のボルトの落下を防ぐ「ネオフォンガー」、なくしてはいけないものを管理する「タグ管理システム」などなど。

高いところで工事する人のための手袋
高いところで工事する人のための手袋

「これまで物づくりなんてしたことがなかったので、知らないこと、分からないことがいっぱいでした。最近、ものづくりフェアやマッチングフェアに出るようになって、いろいろ情報収集もできるようになりました。会場ではシステム系の商品を中心に押したのですが、ネオフィンガーなどの商品が注目されたりと、なかなか思うようになりませんね。」
ネオフィンガーというのは、高いところでボルトの取り付けなどをするときに、ボルトの落下を防ごうというもの。手袋の二本指に磁気が仕込まれていてボルトをしっかりホールドしてくれる。地上高くで作業するとき、誤って物を落とさないようにしないといけないということにかなり神経を使うという。この商品は、そんな現場の方々の精神的なプレッシャーを軽減してくれる商品になるはず。

ペッパーくんの活用も視野に
ペッパーくんの活用も視野に

また、ICタグ管理システムも様々な業界の方々と話すことで、その商品の新たな展開に気づかされ次々と工夫がされていくという。
「特許として取れるものしか商品にしないでおこうと思っています。特許の出願もいろいろ大変なことが多いですが、プロトタイプから本商品にするまでの段階の壁がとても高いことに気づかされています。」と言いながらも、坂口社長の頭の中には次々とアイディアが生まれているようだ。
現場の「あったらいいな!!」から新しい商品が生まれ、現場の作業効率が上がっていく・・・そんなサイクルをテクサジャパンがしっかりと構築してくれることだろう。必要とされる会社として。

株式会社共立合金製作所
株式会社共立合金製作所
  • 住所:兵庫県西宮市小松北町2-8-21
  • 電話:0798-40-7862
  • 代表取締役:坂口 哲哉
  • ホームページ:https://texa-j.co.jp/

投稿日時 : 2017-01-18 20:08:12

更新日時 : 2023-11-14 15:18:40

この記事の著者

編集部|tacoo

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