株式会社 リリーフ[優良事業所顕彰]

技術力・研究開発力の優れた西宮の企業を応援する優良事業所顕彰。受賞企業を西宮流が取材しました。

優れた技術の応用力

ごみの排出事業者に対してごみの減量化、経費節減を提案できる「ごみの見える化システム」の開発

受賞事業所概要

昭和35年創業以来50年以上に亘って一般廃棄物処理業を営んでいます。
「一般廃棄物処理業は、”地域の市民生活”と”地域事業者”の社会基盤である」という信念のもと、透明性を重視した経営、CSR経営の徹底による信頼性の高い経営の確立に取組んでいます。
その中で、これまでは個別交渉で料金を決めることが多かった事業系ごみ収集料金を、スケールパッカー車の導入により、ごみの排出量を計る手法を用いて料金を決定する「従量課金制」を開発いたしました。これにより事業系ごみの排出量と処理コストの「見える化」を実現し、環境負荷軽減にも寄与しています。

この業界の社会化をずーっと考えていました

代表取締役社長:赤澤健一
代表取締役社長:赤澤健一

赤澤健一社長は一般廃棄物と産業廃棄物の処理会社3社を西宮・伊丹で展開されている。
西宮市の家庭ごみの約30%、事業者ゴミの25%を取り扱っている。
「ゴミ処理という業界や事業の社会性を何とか高めたいと思って来ました。そのためには、信頼される業者にならないといけないなといつも思っています。」

エコへの取り組みが当たり前になってきた時代、リリーフもCO2削減から、ごみ減量へと社内外で取り組んできた。

そんな赤澤社長が導入したシステムが『ゴミの見える化システム』
西宮市では7年ほど前からゴミの減量の排出者責任が重くなり、分別収集もだんだん細かくなってきた。
「ゴミの量がキチンと見えるようになると、ゴミを出した量に応じて料金が請求できます。そうすると、出す側もゴミを減らす努力をするようになるんですね。」

ごみ減量が理念でなく、経済性になれば定着していくと思いますね

株式会社 リリーフ

「でも、ゴミが減ったら、リリーフさんの売り上げが減るのでは??」
「収集量が減少すれば売り上げは落ちます。でも結果として売り上げは伸びています。営業努力もありますが、当社への信頼が顧客件数を増やすことに繋がっていると思っています。」と言いながら、毎年発行されている50数ページのCSR報告書を見せていただいた。
リリーフでは、2006年から、ゴミの重さを計量できるスケールパッカー車を導入し始め、今では事業ゴミ用のほぼ全車両がスケールパッカー化され、正確な実数量を元に処理手数料を算出している。
スケールパッカー車にはインターネット端末が搭載されていて、ごみ収集と同時に送信ボタンを押すと位置情報と重量データが会社に送られ、希望するお客様には日次に報告もできる。
こうしてデータによってゴミ量=経費がわかり、ごみ減量への意識が高まっていく。

若い人たちが将来の夢を持てる事業として遺品整理の部門を立ちあげました

株式会社 リリーフ

廃棄物処理をしていると、近年、自治体から孤独死の遺品回収の依頼が増えてきた。依頼された作業を通して現代社会の抱えている問題点が見え、課題が浮かび上がってきた。
『遺品整理』『住空間整理』を二本柱として取り組み始めたリリーフは2012年様々なメディアに取り上げられた。
ここでも安心と信頼を築くためにグリーフケアアドバイザーや認知症サポーターの講座を受講するなど積極的に自己啓発につなげる努力がされている。
「遺品の整理は、その処分をしたことだけでは終わりません。遺品の供養として年二回合同慰霊祭をしています。亡くなられた方の唯一無二の存在であった遺品への慈しみの心で供養したいという思いから始まりましたが、スタッフ自身にも一つの作業を終えたという区切りをつける作用もしているようですね。」
<注>グリーフケアアドバイザーとは…近しい人を亡くした人が、その悲嘆を乗り越えようとする心の努力を精神面で支えようと支援する人のこと。

資源の少ない日本ですから、将来、ゴミはなくなると思います

株式会社 リリーフ

「ゴミ処理と言うのは環境活動です。」と言う赤澤社長は、1998年にはNPO法人子ども環境活動支援協会に入会、その後も天然ガス車の導入や地域コミュニティと連携したごみ減量モデル事業の実施、2008年からは毎年「環境・社会報告書」作りなどに取り組んできた。
又、社員が市内の小学校に出向いて、家庭ごみの分別や3Rの仕組みなどの講師としても活躍している。様々な環境教育の場に従業員が講師として参加することで、会社や自らの業務を見なおすことにも繋がっていて社会との繋がりを深く感じとる機会となっている。
「日本はこんな小さな、資源の少ない国です。将来はゴミのなくなる日が来ると思いますよ。私たちは回収した廃棄物を資源やエネルギーに作り変えることが仕事になると思います。」

株式会社 リリーフ
株式会社 リリーフ

投稿日時 : 2014-01-19 11:45:38

更新日時 : 2023-11-18 17:43:41

この記事の著者

編集部|tacoo

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